紙の持つ力はチラシの効果に関係する?

街の広告スペースが見つかる

手書きの手紙やノート。絵やスケッチ、便箋、封筒。
紙にまつわるものはどこか魅力があります。

グラフィックデザインの仕事をさせていただくとよく感じるのが、「紙」の持つ力です。

例えば校正。

チラシやカタログなどの印刷物のデザインは、パソコンでレイアウトしていきます。

画面上で、よーく見直して修正も終わって、

よし校了!とプリントしてみると、

なぜか画面では見つからなかった間違いやミスが、ポロポロポロポロ見つかる事がよくあります。デザインをされている方ならそんな経験をお持ちなのではないでしょうか?

不思議だなぁと思って調べてみますと、光の反射の違いが関係しているそうです。

以下引用抜粋です。

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人間の目は光によって物質の色や存在を認識します。

紙に書かれた文字を認識する光は反射光と言います。

反射光で文字を読むとき、私たちの脳は「分析モード」になり、心理的モードは「批判モード」に切り替わるそう。したがって、ミスを見つけやすいんだそうです。

これに対し、透過光とは、モニター画面から発せられる光線が、私たちの目に映像として入ってくるものをいいます。この場合、私たちの脳は自動的に「パターン認識モード」心理的には「くつろぎモード」に切り替わります。

パターン認識モードとは、細かい部分は多少無視して、全体的なパターンや流れを追うような読み取り方をいいます。何となく全体の流れを追うだけになってしまい、細部にあまり注意を向けることはできません。したがって、ミスを見逃してしまうということになります。

引用世界のしくみが見える「メディア論」―有馬哲夫教授の早大講義録 (宝島社新書 252)

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なかなか興味深い考察ですね。

気になったチラシをついつい手に取ったり記憶するのは、目で見た情報が脳に送られる可能性が高いからなんですね。それに対してネット上の広告だと注意喚起力が弱いかもしれません。
そういえば、リスティング広告のバナーには、扇情的で喜怒哀楽の感情をはっきり換気させようとするものが多い気がします。強いインパクトを残さないと覚えてもらったり興味を持ってもらえないのかもしれませんね。

それ以外にも紙の実体としての存在感も、五感に訴えかける何かがある気がします。

その辺りもまた調べてみてみようと思います!