社会の分断と向き合う
2023年9月15日
コロナの影響で社会の分断がまた顕在化したなあと感じます。
たとえば高齢者と若者、民間と公務員、フリーランスとサラリーマン、など。
世の中が不安に包まれると「意識が低い」「ずるい」「冷酷だ」と日頃の鬱憤が吹き出します。
さらに、社会保障や経済がからんだり、フィジカル・メンタルの優劣が
課題になったりで状況はよりややこしくなる。
混乱は助長され、誰が悪い、社会が悪い、自分が悪い、終わりなき責任論で殺伐としてきます。
社会の分断はなくせるのか?
コロナ後、私たちはこの顕在化した社会の分断をどのようになくしていけば良いのでしょうか。
私はこう思います。
「分断は避けられないしなくせない」と。
例えば、コロナが蔓延する中、パチンコに行く人を止められるでしょうか?
卒業旅行で海外や他府県に行く若者を叩けば何かが変わるのでしょうか?
正しいことを言えてすっきりはするかもしれませんが、「認め合う社会を望む人」と「自分の意見を通したい人」の
新たな分断が生まれる割には当事者不在なため行動変容を促す効果は薄い気がします。
ではどうすればいいのか。
まず私たちが気をつけなければいけないことは、「対立を煽る言動に惑わされてはいけない」ことだと思います。
小さな対立や信用不安は後々大きな争いに発展し、そうなればお互いに傷つけ合うことになります。
分断は避けられない
分断は避けられません。
なぜなら社会をAとBに分ければ、必ずどちらかに負担と恩恵があるからです。
そんな当たり前なことで罵り合っても不毛ですよね。
誰も傷つけないビジネスなどないのと同様に、これからは
「分断が前提」としつつも、差別のない健全な社会システムや考え方を
構築する必要があると感じます。
そして、そこにデザインの出番があるようにも感じるのです。
つづく
文責:神野太志